これはNITMic Advent Calendar 2021 - Adventarの3日目の記事です。
はじめに
「続きはWebで!」
そう聞いて不思議に思ったことはありませんか?
( ´・ω・`)o0(Webってなんだ...)
そんな疑問を少しでも解決出来ればと思って、この記事を書いています。
インターネットとWeb
もう1つ、「つづきはWebで!」と謳うCMを見て気になるところがあります。
それは、なぜ「つづきはインターネットで!」とならないのかということです。
語感が悪いからでしょうか?
それもあるかもしれませんが、根本的に指している概念が違うのです。
では、両者はそれぞれ具体的に何を指しているのでしょうか。
インターネット
"インターネット"にも2つの種類があります。
それは、"internet"と、"The Internet"です。
internet
こちらは、「ネットワークとネットワークを繋ぐもの」「LANとLANを繋いだもの」という意味になります。
由来は中間、相互を表す接頭辞"inter"と、ネットワークを表す"net"を合わせたものです。
なので、「ネットワークとネットワークを繋ぐもの」という意味を持っています。
ここで、ネットワークの知識がある方は、LANとLANをつないだものって、WAN(Wide Area Network)じゃないの?と疑問に思うかもしれません。
ここは私なりの解釈になりますが
WAN:物理的に遠く離れたエリアとつながったネットワーク
インターネット:物理的距離を問わず、ネットワーク同士を接続したもの
だと思っています。
WANであるためには、ネットワーク同士が遠く離れた場所にあり、かつ繋がっている必要があります。
internetであるためには、ネットワーク同士が繋がっているのみでいいというわけです。
「遠く離れた」の定義についてはここでは扱いませんが、このような認識でいます。異論などあれば是非お聞かせください。
The Internet
こちらは、「IPというプロトコル(約束事)で接続された、世界規模のコンピューターネットワーク」を意味します。
また、日本語でいう「インターネット」こちらを意味するようです。
ここからは私の考えです。
英語の授業で、訳も分からず「インターネット」を「The Internet」と訳すように教わりましたが、実はこの答えがこの定義に隠れています。
知っての通り英語の固有名詞は大文字で始まります。また、共通のものを認識していると考えられるものには「The」が着きます。
実は、「IPというプロトコル(約束事)で接続された、世界規模のコンピューターネットワーク」というものは我々が認識している「インターネット」のそれしかなく、固有かつ共通のものを認識しているために英語では「The Internet」となっているわけです。
我々が普段使っている「インターネット」という言葉は、「internet」とは違い、一般的な概念を指すものではなく固有名詞であるということがわかりました。
IPについて学びたかったら、2022年春まで開催している「マスタリングTCP/IP入門編ゼミ」に入れば学ぶことができる...と思います。
興味ある方はわたくしまでご連絡ください。
|ω・`)
Web
「インターネット」が、「IPというプロトコル(約束事)で接続された、世界規模のコンピューターネットワーク」を指す固有名詞であるということはわかりました。
では、Webとは何なのでしょうか。
Webの正式名称
じつは、「つづきはWebで!」の「Web」は、略称なのです。
正式名称としては「World Wide Web」「ワールド・ワイド・ウェブ」です。
~~「つづきはWorld Wide Webで!」~~
World Wide Webとは
では、World Wide Webとは何なのでしょうか。
それは、「インターネットを通じて公開されたウェブページが相互に接続されたシステム」のことです。
みなさまもこのページにAdventCalenderやTwitter、Google検索などなど様々なところからリンクを辿っていらっしゃったのだと思います。
このシステムこそが、World wide Webなのです!
・・・
Σ(・ω・ノ)ノ
・・・
つまり、World Wide Web、通称「Web」とは、インターネット上で提供されるアプリケーションの1つなのですね。
インターネット上で提供されるWeb以外のアプリケーションとしてはE-MailやIP電話などがあります。
なるほど、たしかにWebとインターネットは違うな!!!
でも・・・
( ´・ω・`)o0(「インターネットを通じて公開されたウェブページが相互に接続されたシステム」ってなんだ...)
詳しく見ていきましょう。
ハイパーメディアとWeb
ハイパーメディア(文書、音声、動画などのメディアを相互にリンクさせた概念)という言葉を使って表すなら、Webというのは、「インターネットを使ったハイパーメディア」でしょうか。
ハイパーメディア自体の構想は、実に1945年のMemexから存在しました。
そして、Apple社のHypperCardなど、インターネットを用いないハイパーメディアも存在していました。
そんなハイパーメディアのなかで、インターネットを使ったハイパーメディアとして設計されたのが、このWebなわけです。
なるほど、「インターネットを通じて公開されたウェブページが相互に接続されたシステム」は、「インターネットを使ったハイパーメディア」。わかりやすくなった。
でも...
( ´・ω・`)o0(そんなものどうやって実装しているんだ...)
分散システムとWeb
分散システムというのは、中央システム(1つのコンピュータがすべてを処理する形式)とは違い、ネットワークで接続されたコンピュータから構成されます。
Webというシステムは、たしかに多数のサーバーと多数のクライアント(ブラウザ)からなっているので、分散システムといえるでしょう。
そして、Web誕生以前には、ここまで巨大な分散システムは存在していませんでした。
Web誕生以前の分散システムとしては、RFC(Remote Procedure Call)という、クライアント側からサーバーで実行しているプログラムを呼び出す技術や、CORBA、DCOMのような分散オブジェクトと呼ばれる技術を用いていました。
しかし、これらの技術をベースとしたシステムは互換性に問題があったり、関数の粒度の小ささのための性能劣化の問題があったりしました。
しかし、Webはオープンで不特定多数を相手にするシステムであり、これらの問題を解決しなければなりませんでした。
それを可能にしたのが、RESTというWebのアーキテクチャスタイルです。
では、RESTとは何なのでしょうか...
それは、また2日後に記事を公開いたしますので、そちらをご覧ください!
(´・ω・`)
では、皆さんよいクリスマス(イブ)<sup>22</sup>を!!
参考
書籍(Amazonにリンクします)
Webを支える技術 ―― HTTP,URI,HTML,そしてREST Web+DB PRESS plus
Webページ
インターネットとは - Japan Network Information Center - JPNIC
World Wide Web - MDN Web Docs 用語集